2015.04.21
家族写真
「お茶のわかさや」さん(愛知県稲沢市祖父江町)とおじいちゃまの記念写真撮影
愛知県稲沢市祖父江町に行ってきました。
向かった先は、「お茶のわかさや」さん。
長年をお店を守ってきたおじいちゃまがご隠居され、2015年3月末にお店を閉じられることになりました。
その最後の瞬間を、写真として残すお手伝いをキャラバンサライがさせていただく事になったからです。
こちらがそのおじいちゃま。
御年91歳になられます^ ^
この日は、お天気にも恵まれ、お孫さんやひ孫さんに囲まれて、ワイワイ賑やかな撮影会になりました^o^
傍らには、いつも奥さま。
お二人の周りには、やわらかで穏やかな空気が流れていて、シャッターを切る私までほっこりした気分になってきますo(^_^)o
…おじいちゃまのお店には、石臼が3台。
小気味よくリズミカルな音を刻みながら、抹茶をひいてます。
ところで、皆さん、抹茶の元のお茶の葉って、見たことがありますか~!?
実は、今回初めてその実物を見せていただいた私…。
こちらが(↓)、その抹茶になる元の葉、碾茶(てんちゃ)です。
まるで青のりのよう!
とってもフレッシュなグリーンで、瑞々しいんです(^-^)/
その碾茶を先ほどの石臼で何時間もかけて挽いてできたのが、このお抹茶(↓)!
滋味深い落ち着きの中に、華やぎを感じさせる緑…。
はい、ワタシ、この抹茶色が昔からだ~い好きなカラーなのです(^_^)v
挽かれたお抹茶を缶に詰め、そして小袋に小分けしていくおじいちゃま。
その手を良く見ると、大きくてゴツゴツとしているのですが、どこか包み込むような温かさがあります。
そして、幾重にも刻まれたシワ…。
温厚篤実で、これまで真っ直ぐに、ぶれることなく生きていらっしゃったおじいちゃまの人生を垣間見るような気がして、目頭が熱くなるキャラバンサライなのでした。
「お茶のわかさや」さんには、年代物の道具類も揃ってます。
ピカピカの新しいものより、こういう使い込んで使い手の息遣いが感じられるようなモノモノに惹かれるキャラバンサライ。
一心不乱にシャッターを切りました。
燦々と陽光が差し込み、ポカポカのお店の入り口。
おじいちゃまは、日がな一日こうやって、お客様をお迎えすべくニコニコと控えていたのだそう…。
こんな光景がもう見られないのかと思うと、やっぱり一抹の寂寥感は隠せないですね…。
…さて、お店での撮影後、おうちの中での「ほっとひと息」タイムが始まりました。
このおじいちゃまのお宅、そしてこの祖父江の地域では、お茶といえば茶の湯をさすのだそう。
なんのてらいもなく、お道具が登場し、お茶が点てられます。
地元の銘菓との相性も抜群のお抹茶。
朝もコーヒー代わりに飲まれるとのこと。
生活に深く根付いた和の愉しみ…。
皆さんのその凛とした佇まいに、背筋がピーンと伸びるような感慨深さを感じた私なのでした。
…53年の歴史に幕を閉じられる「お茶のわかさや」さん。
そして、お店の看板を一筋に守り抜いてきたおじいちゃま。
本当に長きに渡ってお疲れさまでした。
形はなくなってしまっても、祖父江の地で培ってきた茶文化の伝統と誇りは、地元の皆さんの胸の中に、これからもずっと生き続けることでしょう。
そっと頬をなでる春風のように、素敵に年を重ねられたおじいちゃま。
今回撮影させていただいて、「私ってこういう写真を撮りたかったんだ…」と改めて気づくきっかけになりました。
自分の仕事の原点を探るようなきっかけを与えてくださった皆さんに、深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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